都内某所収録スタジオ・・・
様々な収録や編集などが行われ、芸能人やアイドル、役者なども訪れる、大きなのスタジオである。
ボク、下野紘は、収録も終わり、足早に歩いていた。
次の現場まで時間がなく、急いで向かわないと、
ギリギリになると思っていたからだ。
どうやって行こうかな・・・?
電車か、はたまた、スッと一本で行けるタクシーか・・・
いやでも・・・それはそれで、距離あるしなぁ。
うん、ここはやっぱり、乗り換え多くても電車だな・・・
お金、勿体ないしね!
・・・そんなことを考えながら、駅前まで来たとき・・・
ん?
ふと、何かがボクの視界入った。
何だ?なんか、見たことのあるような・・・
ボクは・・・
A、気になるな、戻って見てみよう。
B、いやいや、きっと気のせいだろ!
・・・いやいや、きっと気のせいだろ!
急いでるんだし、貴重な時間を活用せねば!
でも・・・
A、やっぱり気になるっ!!
B、いや、それよりも現場に急ごう、現場にっ!!
・・・やっぱり気になるっ!!
またもや、ボクの第六感(・・・ほとんど皆無に等しい程度の)が、
ちゃんと確認しろと、訴えかけているっ!!
よし、戻ってみてみよう!
そう思い、ボクが踵を返すとすぐ目の前に、衝撃的な光景がっ!!!!!
・・・こ、これはっ!?
あ・・・
アイマスク?
何、このアイマスク・・・
変っ!!
何でこんなところに落ちてるんだ・・・?
つか・・・
・・・ナニニツカッタノ?
・・・。
・・・お、落とし物かもしれないし、一応、拾っとくか。
うっ・・・共演者だっ!!
こ、こんなの持ってたら、
変な人だと思われるっ!!
それは、
はずかし過ぎる〜〜!!
よし、落とし物はもう拾ったことにして、
何事もなかったかのように、合流しよう!!
「や、やぁ!!」
・・・よ、よし、バレてないな。
ボクは何事もなかったかのように、
みんなと合流し、次の現場に移動した。
−数日後−
ボクは、アレがどうなったのか気になり、
収録前に確認しましたが、そこには何も残っておらず、
人も疎らなその通路を、ボクは見つめていました。
きっと、素敵な清掃員に片付けられたに違いないさ。
「何・・・このデジャヴ。」
ボクの小さな呟きは、通路の風に吹かれ、
真っ白な空へと、消えていった・・・。